小石賢さんは大学で環境歴史学を学んでいるうちに農業にのめり込み、とうとう本職が農業になった人です。のどかな H 町で小石さんは家族と黒猫のハル君と暮らしています。
今年の春、小石さんが軽トラで隣町へ出かけたところから事件ははじまりました。隣町の訪問先で軽トラを停めたとき、見ていた人が「いま黒猫が荷台から飛びおりましたよ」と教えてくれたのです。ハルだ!と小石さんは思って懸命に探したけれど夕方になっても見つかりませんでした。
ぽっかりと胸に穴があいたような淋しさ。家族もみんな心配して、翌日は「ネコ探しています」の写真つき貼り紙をつくって貼りました。SNS にも投稿し、動物愛護センターに相談して捕獲用の檻を借りて、知人から監視カメラも借りました。そして、いなくなった場所に軽トラを放置し、監視カメラと檻を設置したのです。
ハル君はお父さんの軽トラを見つけてすぐにシートの下に潜り込み、無事捕獲されました。家族じゅう泣いて大喜び。黒猫ハル君の冒険は 3 日で終了しました。
(やまもと)
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