#にゃんこ物語

怪力なっちゃん

私の家は、親の代から住んでいる古い一軒家です。

両親が亡くなり、メスの日本猫のなっちゃん(本名なっとう)と暮らしているのですが、なっちゃんは小さいころから驚くほどの力持ち。仲良しの外猫のお兄さんが庭からニャーと鳴くと、台所の猫窓のカンヌキを下から押し上げて「さぁどうぞ」とお迎えしていました。

なっちゃんが外に出て行かないように、猫窓の前に猫缶 40 個が入ったラックを置いていたのですが、ある日、怪力なっちゃんはなんとそのラックを動かし、さらにカンヌキを開けて、ゆうゆうと外に出ていたのです。猫に重量挙げ競技があるなら、なっちゃんは必ず優勝するでしょう。

怪力なだけになっちゃんは食い意地が抜群です。もうおばあさんになっているのに、廊下でズリズリと音がするから行ってみると、ギョーザ 30 個が入った大きなビニール袋を、盗み食いしようとしたなっちゃんが引きずっているところでした。な、なんとーッ!

(野田恭子)