#にゃんこ物語

刑事泣かせ

隣町で父親と暮らしている妹のユリは、リハビリ施設に勤める看護師です。

その施設の敷地内でノラ猫が子どもを産んで、そのままいなくなったとかで、みんなで一匹ずつ持ち帰って、生まれたての子猫を育てることになったそうです。

職業柄、スポイトでミルクを飲ませるのは得意なのですが、問題は生まれたての子に三時間おきに飲ませるとかいう、その時間です。宿直や翌日が早出のときは授乳できないので、妹は一緒に暮らしている父親に頼むことにしました。父親はもと「マル暴」暴力取締りの刑事です。十年前に定年退職して釣りを楽しんでいたところに、とんでもないお願いが……。

父親は夜中の三時半に起きて子猫にミルクをあげること三か月。「刑事のときも苦労はしたけど、夜中の三時半に起きることはなかったなー」とボヤきながら、きっちり三か月勤めあげて、まるまる太った子猫にしてくれました。

(ユリの姉)