大学の図書館の課長をしている村上さんは、最近の猫ブームにちょっと懐疑的です。「みなさん子猫が可愛いというでしょう。見れば誰にでもわかる可愛さですよね。でも猫のほんとうの魅力は年取った猫なんですよ」とおっしゃるのです。
村上さんの猫好きの歴史は、猫ブームよりずーっと前の、昭和の時代から続いているわけです。
今、村上さんが一緒に暮らしているのは、メスのキジ猫のミミちゃんですが、ミミちゃんのお年はもう十九歳。人間で言えば百歳のおばあさんでしょう。
晩酌をしてお風呂に入って「ミミちゃん、寝ようか」と言うと、ミミちゃんは村上さんの布団にきて一緒に寝ます。でも、村上ちゃんはムラさんと寝たいわけではないのだそうです。
「ほんとうはイヤなんだけど、ぼくにつきあって一緒に寝るわけですよ。しばらくたって、ぼくが寝たかなー、という頃合いを見て、そろーっと布団から抜け出す、これが実にいいんですねー」。
いやーお互いに手の内を知りつくした、深みのあるコンビですねー。
(KIMI)