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わんこ物語

みんなに愛されたわんちゃんに関する悲喜こもごものエッセイをお届けします。

  • 人づきあいのいいゴン太

    私が勤めていた幼稚園は、ニワトリ数十羽と犬を一匹飼っていました。日曜日には職員が交代で出勤し、ニワトリにエサをあげるというのが、決まりでした。 犬は園長先生が可愛がっている茶色の雑種で、ちょうど漫画の泥棒みたいに口の周り...

    読み物 # わんこ物語

  • コハルの反省

    うちの隣は一人暮らしの老婦人の家で、コハルという名前の柴犬を飼っています。 コハルは女の子なのに上下関係にうるさく、散歩をしていても自分より大きい犬がくるとコロンとお腹を出して「負けました」をやるし、自分より小さい犬には...

    読み物 # わんこ物語

  • 良かったー!

    ご主人を亡くして一人暮らしになったフジコさんは、五年ほど前から飼っている茶色の柴犬モモと一日じゅう一緒です。 フジコさんが畑に出るときは、モモは作業小屋にいるか、リードなしで農地を自由に動きまわっています。ある日、フジコ...

    読み物 # わんこ物語

  • きみはえらい!

    テレビ局を定年退職したマサさんにとって、人生の伴侶と呼ぶべきは奥さんよりマルチーズのモナカ君だそうです。毛色がちょうどお菓子の最中みたいだから、モナカ。 寝るときも一緒だし、趣味の時計を分解していて指を切ったときも心から...

    読み物 # わんこ物語

  • ありがとう

    K子さんはもう四十年ちかく保護犬ばかり飼ってきました。「おまえ、そろそろ犬から感謝状もらってもいいぞ」とご主人から言われるほどです。 毎朝、閑静な住宅街を自転車で走り抜けて食品会社に働きに行っているのですが、八年前の冬、...

    読み物 # わんこ物語

  • まいったかーッ

    柴犬はオオカミの DNA を一番多く受けついでいるとかで、可愛らしい顔のわりには、野性的です。 T子さんが飼っている柴犬のショーちゃん(本名・翔平)も、小さいときは可愛いばっかりだったのに、だんだん大きくなったら、自分が...

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  • はずかしい思い出

    お祖父さんの代から続く肉屋さん金岡商店は、まちの誰もが知っているお店です。 店主の金岡さんが小学生の頃、ペスという茶色のオス犬を飼っていたのですが、この犬がサービス精神のかたまりで、お客さんに声をかけられると、ちぎれるほ...

    読み物 # わんこ物語

  • 特別なご招待

    小林さんは「犬好き」というより、「犬から好かれる人」と言った方があたっていると思います。 地方の国立大学の研究員で、三十代独身、イケメンではないが健康的。 その小林さんが夕方アパートに帰ってくると、女性、といっても茶色の...

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  • あやしい足跡

    営業マンの加藤さんは、田舎の支店から都会の本店に栄転して、うれしいんだけど困ったことがある、と言う。困ったことは、飼い犬のタローの散歩だった。 それまでは田舎道を散歩させていたのだけれど、都会に移り住んだら、周りはアスフ...

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  • ナッキー行方不明事件(下)

    ナッキーが来た夏から一年たって、あちこちで花火大会が開かれる季節になりました。 ナッキーは花火の音が大嫌い。花火が上がるたびにぶるぶる震えているので、台所の板の間に入れてドアを閉めていたのですが、ある花火の夜、いつのまに...

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  • ナッキー行方不明事件(上)

    うちの母が朝、家の裏の広い駐車場のお掃除をしていたとき、段ボールを見つけ、中に入っていた白い子犬を抱いて帰ってきました。 父がお尻をたしかめて「オスだから飼ってもいいだろう」と言いました。でも、あとでペット病院へつれて行...

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  • ハルの親孝行

    子どものいない仲村さんの家では、ゴールデンレトリーバーのハルちゃん(本名ハルカ メス三歳)が子どもみたいな存在です。 仲村さん夫婦は、一緒にアウトドアを楽しむ仲の良い二人なのですが、ときどき派手な口ゲンカをはじめます。 ...

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