
「本物の音」を届ける郡山発ビッグバンドの挑戦
1982年7月、郡山市で1つのビッグバンドが生まれた。その名は「Swing Marmalades Jazz Orchestra」。発起人は、バンドマスターでありトランペットを担当する小林さんです。
「郡山にアマチュアのビッグバンドを作ろうと知人に声をかけ、半年ほどでメンバーが集まりました」と小林さん。結成から間もなく、自らでイベントを開催、市外のジャズフェスやビール祭りなどにも積極的に参加するなど、地域に根差した文化的存在としてのバンドへと成長していきました。
現在のメンバーは50代から70代の男女15人。パートは、ピアノ、ベース、ドラム、パーカッション、サックス4人、トランペット2人、トロンボーン3人。演奏される曲のジャンルは、ジャズの定番曲から、ラテン、懐かしい日本の名曲など、なんと約300曲以上あるそうです。「アマチュアでもプロ並みの演奏を目指しています。和気あいあいとした雰囲気の中にも、きちんとメリハリをつけることを大事にしています」。そう語る小林さんの言葉には、音楽への愛情と長年積み重ねてきた自信が滲んでいるように感じられました。
今回、実際に練習風景を見学させていただきました。メトロノームが刻む音とともに小林さんがリズムを取り始めると、そこから全員で息の合った演奏が始まります。意外なことに練習は「合わせ」が中心で、個人練習はそれぞれ各自で行うのがルールとのこと。「家庭や仕事など、みんなで集まることができる時間が限られているため、とにかく全員で合わせることに集中しています。」そのストイックさも、このバンドが「本物」を目指す振る舞いのように感じました。主な活動場所は郡山市内で、年に1回文化センターで行われる自主コンサートも大切な柱のひとつ。地元の音楽ファンをはじめ、県内外からも足を運ぶ方もいるそうです。「日々応援し続けてくれているたくさんのファンの声に応えるためにも、これからも頑張って続けていきたいと思っています」。と熱い気持ちを聞かせて頂きました!
※記事の内容はすべて本紙掲載時点の情報です。 お名前、肩書、団体名、運営状況等など現在は異なる場合があります。