#わんこ物語

命の恩犬

濱屋という海辺の旅館に生まれた橋本正恵さんは、今年 76 歳の元気な経営者です。

橋本正恵さんが住む海辺の町には仙崎山という標高 400 mくらいの山があって、山のてっぺんにまつられた観音様にお参りするため月に 1 度はお祖母さんたちについてのぼっていたそうです。山道は険しくてイノシシや野犬が出るから 1 人で歩き回ってはいけないと言われていたのに、6 歳の頃、お祖母さんたちとはなれて遊んでいるうちに迷子になってしまった。道がわからない。お祖母さんを呼んでも返事がない。日が暮れかかる。えーんえーんと泣いていたら、黒い犬がそばへ来て、何度も振り返りながら「ついて来い」という仕草をした。それで黒い犬について行ったら嘉三郎さんというおじさんの家にたどりついた。クロは嘉三郎さんの犬だった。「あれま、濱屋の嬢じゃないか」これで命が助かった、というのです。

あのまま山で遭難していたら、命がなかったかもしれない、クロは私の命の恩犬です、と正恵さんはいつも人に話しています。

(吉崎)

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