#わんこ物語

バセットの実力(下)

前号につづいて、うちのバセットの事件です。

主人と小学3年生の息子と3人で山登りをする日、バセット・ハウンドは猟犬だから山が好きだろうと、二匹をつれて行きました。最初のうちは息子と一緒に歩いていたのに、ふと気づくと二匹がいないのです。ペコちゃーん、ポコちゃーん、と呼びつづけ、探しまわりましたが、かげも形もありません。そのうち日が暮れてきました。

野犬におそわれたらどうしようと、不安で胸がつぶれそうになっていたとき、主人の携帯に電話が…。いつも行くゴルフ場の管理人さんからで、「お宅の犬、迷子になってませんか?珍しい犬種だから吉田さんの犬じゃないかと思って」。

そのゴルフ場は二山くらい越えた遠くにあります。「いやあ、びっくりしましたよ。食堂の前に二匹すわったまま、一歩も動かないんですから」と管理人さんに笑われて、家族全員、恥ずかしいやら、うれしいやら。バセットの食い意地ってすごいんですよー。

(吉田)