#わんこ物語

クロの災難

うちのおばあちゃんは犬のクロを可愛がっていました。子犬のときもらった男の子でおとなしい性格です。両親は学校の先生、ぼくは家で設計の仕事をしていますから、おばあちゃんの様子がおかしくなったのに気づいたのはぼくでした。

「クロの散歩に行ってくるね」と言って出かけて、しばらくすると戻ってくる。そして、10 分もたたないうちにまた「クロの散歩に行ってくるね」と出かけるのです。そして帰ってきてまた10分もたたないうちにそわそわして「クロの散歩に行ってくるね」。一日に 5 回も 6 回も引っ張りまわされてクロもへとへとになっていました。

おばあちゃんは認知症と診断されて今年、グループホームに入所し、クロもゆっくり昼寝できるようになりました。クロはおばあちゃんがいなくなって少し淋しそうなので、あたらしい散歩係のぼくが甘やかしているところです。

(ナカザワ)

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