#わんこ物語

アダ・ロクタの食生活

シェパードの関東チャンピオン、アダ・ロクタも晩年になると、眼光の鋭さが消えて、おだやかな老犬になりました。

ご主人の鹿田ろくたさんが貿易会社を経営しているので、社員がときどき自宅にくるのですが、なぜ社員とわかるのか、はじめてくる新入社員でもアダは決して吠えないのです。吠えないで、じーっと社員の行動を見ています。

アダの前でしてはいけないことが二つあります。金庫を開けること、と、冷蔵庫を開けること、です。金庫はご主人にとって一番大切なもの、冷蔵庫は自分にとって一番大切なもの、だからです。

冷蔵庫にはアダが大好きな小倉屋の昆布の佃煮が入っています。そうなんです。アダは小倉屋の昆布茶漬けが大、大、大好きなんです。

「まるで人間のお年寄りみたいでしょう?」と奥さんがおかしそうに笑っていました。

(KIMI)