私たちは地域の生活雑誌を発行しています。『お国自慢のおやつ』という頁で、アメリカ人の留学生がカップケーキを作ってくれることになりました。若い男子学生です。マンションの部屋に行くと、同じように若くて元気のいいシベリアンハスキーと一緒に暮らしていました。
犬はお客さんが大好きらしくて、大はしゃぎです。男子学生が小麦粉とバターを混ぜていると、犬がボールに鼻を突っ込んで顔じゅう真っ白になりました。大笑いです。そのとき、よだれがタラーッとたれて、ボールの中の生地に落ちたのを、私とカメラマンはしっかり見ていました。
オーブンで焼いて、カップケーキが出来上がりました。
「どうぞ」とすすめてくれる男子大学生。私とカメラマンは顔を見合わせましたが、エイッと気合いで食べました。味は美味しかったです。
(カオルコ)