#わんこ物語

ごめんなさいコンビ

小さな温泉町にある古くて明るい民宿がミホさんの家です。野菜や食料品を店先に置いていた名残りで、いつも玄関は開けっ放し。だれにでもお菓子とお茶を出してくれる公民館みたいなお店なんです。

町のみんなに人気で、頼りにされているミホさんですが、年齢とともに背中がまん丸になって、町を歩くときはずーっと下を向いたまま歩きます。 18 歳になる茶色の老犬ラッシュを連れているのですが、ラッシュがミホさんそっくりに下を向いてよたよたと歩くので、ふたりとも「ごめんなさい。ごめんなさい」と言いながら歩いている感じなんです。町の人たちはミホさんとラッシュのことを〝ごめんなさいコンビ〟と呼んで愛しています。

(KIMI)

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