岩手に家を建てたときのことです。朝、リンリンと鈴のような音がするのでカーテンを開けてみたら、シュッとやせた茶色の犬が庭をうろついていて、リンリンはその犬が首につけている鈴の音でした。迷い犬かしら、と外へ出たとたん、その犬がうちの新築の門柱にオシッコをかけて、その横に大きなウンコまでしたのです。ひどいッ、あんたどこの犬ッ?と怒っていると裏の山から「おーい、おーい」と声がして、バーンと銃の音が聞こえました。
えーっ、あんた猟犬?なんでこんなところをうろついているのよ、と怒っていたら主人も出てきて、二人で文句を言うために裏山へ歩き出しました。
すると、山から私たちの姿が見えたのでしょう。大きな声でよびかけられました。
「山サ入るなー。今、山サ入ったら鉄砲持ってらへで危ねぇよー」。
ええー、じゃあこの犬を引き取りにきてよ、ウンコの掃除もしてよーと言いたいけれど声が届かなくて、悔しい思い出になりました。とほほ。
(いもと)
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