食い合わせ

長い晩酌と短い夕食を終え、そろそろ寝ようかと思ったとき、「あれ? うっかりして鰻と梅干しを食っちゃった」ということに気づきました。冷酒をコップで二杯、つまみにはゼイタクにも冷凍してあった鰻のかば焼きを食べ、あと軽く梅茶漬けで夕食にしたのです。お腹大丈夫かな?と心配しながら寝ましたが、何ということはありませんでした。

人に聞くと「鰻と梅干しの食い合わせは、根拠のない迷信」だそうです。でも日本には昔から「食い合わせが悪いもの」のリストがいろいろありますよね。

昭和初期の『食物の吟味』(大畑徳次郎著)という本に、「食い合わせ例」という一覧表が載っていました。一緒に食べると有害と考えられる食べものの組み合わせ。例えば天ぷらとスイカ、鰻と梅干しなどは今でも言われますが、桃とスッポン、キュウリとコンニャク、ハマグリとみかんなど根拠不明な六十余例の食い合わせが載っています。

人間の友人・恋愛関係にも食い合わせがあるようで、鮎とゴボウ、ザクロとサツマイモのようにどうしても合わない組み合わせがありますよね。彼女と俺は寿司とアズキの食い合わせだと気づいたら、即、交際を止めましょう!