老眼鏡を超えて

2001年、21世紀を迎えた年に、「20世紀最大の発明・発見は何か」というような本が出ました。政財界、科学、文化、スポーツなどの分野の有名人から、無名の一般人まで百人が答えるアンケートという気軽な読み物でした。

1位はやっぱり「原子力」で、以下「コンピュータ」「テレビ」「プラスチック」から「相対性理論」「共産主義」、あげくは「ピル」までが列挙されていました。

なかで、ある政財界の大物の答えは「老眼鏡」でした。理由が、「四十、五十の若造に天下を取られずに済んだから」ですって。これには笑わされましたね。なかなか気の利いた冗談で、自虐的であり逆に本音のようでもあります。

ところで21世紀に入って二十余年、老眼鏡以上の老人向け発明が世に出たでしょうか。杖も手押し車も大した進化はないし、補聴器も満足いくのはできていません。高齢化社会問題は日に日に深刻化しているというのに、「スマホがなければ生きていけない」という若者向けネットワールドが急展開するばかりです。

こんな状況を憂慮して、二つの新商品の提案をします。

 ①「ボケ帽子(防止)」
 帽子の中に仕組みがあって、常に脳の前頭葉部に刺激電波を送る。

 ② 「家庭用ポックリボタン」
 生きすぎた、もういいよ、というときにベッド横のボタンを押すと、寝ながら楽にあの世へ行ける装置。

これらの開発・製品化がなされたら、「21世紀の大発明」の名を遺すことになるでしょう……かね?