ヂンヂロゲ

森山加代子が『じんじろげ』を歌って大ヒットしたのを覚えている方はおられますか?昭和三十七年のことです。

「じんじろげや じんじろげ
 どーれどんがらがった
 ほーれつらっぱのつーれつ
 まーじょりん まーじんがら ちょーいちょい
 ひっかりこまたき わーいわい」

なんだかわからない歌詞を面白がってみんな歌ったものでした。

森山加代子が歌ったのは『じんじろげ』でしたが、私の頭にふと浮かんでくるのは実は『ヂンヂロゲ』なんです。この違いお分かりでしょうか?

『じんじろげ』は六十年前の歌ですが、『ヂンヂロゲ』は百年くらい前の元歌です。三高(今の京都大学)の学生たちが寮祭で「ヂンヂロゲヤ ヂンヂロゲ」と裸踊りのような珍妙な踊りを始めて以来、大流行したらしいのです。

なぜ京都の三高か? 明治の末に日本国を表敬訪問したインドのマガダ国王一行の従者が、京都の酒屋にお忍びで来て酒を飲み、酔っぱらって歌った、それを居合わせた三高生の久留島くるしま秀三郎が採譜した、というのです。久留島の兄はボーイスカウトの創始者だったので、そのヘンテコリンな歌詞をボーイスカウトの歌集に載せた。それで『ヂンヂロゲ』は一気に全国に広まったということです。

それにしても酔っぱらったインド人の歌を百年以上も面白がってる日本人も面白いですよね。