タイデン病

このところ、何だか体が重い。けだるい。気力が湧かない。「何だろうね、これは?」と学生時代からの友人、浦上寅子さんに電話で話したら「ドアを開けようとしたとき、バチッといいませんか?」と、思ってもみなかった逆質問がきました。

「そういえば、バチッといって、手が痛いことがあるなー」と言うと、「たぶん帯電しているんですよ」とのお答え。「タイデン?タイデンて何?」とこちらは未知の病名を言われた気分でビビってしまいました。

「今は誰でもテレビ、スマホ、パソコン、電子レンジに囲まれて、空からは人工衛星の電波が降ってくるから、電磁波だらけですよね。人間の体にも静電気が溜まって当然です」と。寅子さんによると、静電気が溜まっているとき、金属のドアノブにさわるとバチッと放電する。また、帯電によって、体が重いとか、だるいと感じるのだ、と言う。

なるほど、オレはタイデン病だったのか、と納得。

タイデン病の治療方法は簡単で「両手を地面にペタッとつけたら、放電します」とおっしゃる。「土の地面がない場合は?」「コンクリートの壁でも公園の樹でもいいから、手のひらをペタッとつけたらいいんです」とのこと。以来、わたくしは公園の地面にペタッと這いつくばっているヘンなおじいさんになっております。