■ニラ
長澤満(ながさわみつる)さん
S21年10月23日生(65歳)
郡山市三穂田町川田東18−1
☎024−944−4286
●長澤さんは九代続く農家で、稲作を中心に夏場にはキュウリなどの野菜を出荷します。
ニラの出荷は12月〜3月、冬場の貴重な収入源になります。1シーズン50束×500ケースを「ふくしま にらっ娘」のブランド名で出荷します。
●ニラは年間を通して収穫できますが、ビニールハウスで育つこの時期のニラは、特に柔らかく甘みが増すために鍋物や御ひたし、玉子とじ等、緑の食材として重宝されます。
■冬甘菜(ふゆかんな) 鈴木農場 鈴木光一さん S37.8.14生(49歳)
郡山市大槻町字北寺18 ☎024−951−1814
●冬甘菜は寒締めキャベツのこと。なによりの特徴は、甘さとシャキシャキした食感にあります。コクとうまみが凝縮され、味付けしなくても美味しく食べられるほどです。
●11月中旬から1月までが収穫期で、化学肥料を使わず大切に育てられます。特に12月からの冬甘菜は芯の部分で糖度11〜12とスイカなみの甘さになります。
ロールキャベツや浅漬け、しゃぶしゃぶ、大きめのざく切りでサラダとしていただくのがおすすめです。歯の丈夫な若い人は丸かじりでもおいしく食べられます。
●福島県指導農業士、郡山市農業委員でもある鈴木さんは東京農大を卒業後、農家を継いだ3代目です。「10年20年先を見越した新しいコンセプトで野菜づくりをしていきたい。
昔の品種を見直して新しいものを作り出す、いろいろな野菜の品種の多様さに無限の可能性を感じます。」
■御前人参 なかた農園 中田幸治さん S51.2.23生(35歳)
郡山市富久山町福原字福原42
☎024−938−5303
●中田さんは亡くなったお父さんの跡を継ぎ30歳から農業の道に入りました。それまでは仙台の商社に勤めていたので、農業の経験はほとんどなく今でも試行錯誤の連続だといいます。それでも若い農業の仲間たちと郡山産のブランド野菜を作り広めようと一生懸命です。
●生産するのはいちご、人参、ねぎ、冬甘菜、などの野菜、そしてお米などです。
●御前人参は11月〜2月が出荷時期ですが、寒さが増す12月からが甘みがどんどん増していきます。キャロットジュースなどにすると、果物の様な甘みが特徴です。
■あさか舞 佐久間俊一(さくましゅんいち)さん S30.10.8生(56歳)
喜久田町前田沢字上原17
☎024−959−4906
●「あさか舞」は郡山産の「こしひかり」と「ひとめぼれ」の一等米に名付けられたブランド名です。安積の米は味も食感も香りも、一口食しただけで舞い踊るほどおいしいという意味のネーミングです。
●佐久間さんは、JA郡山市稲作部会会長を2010年4月からつとめ、10町歩(10h)の田んぼで毎年約6トンの「あさか舞」を出荷しています。
●今年は5月3日の田植えに始まり、9月25日頃に収穫が始まります。県の放射能サンプリング調査の結果が500ベクレル以下であれば、問題なく出荷は出来ますが、問題は風評被害で、「あさか舞」のブランド名で胸を張って出荷できるかどうか微妙な状態なのだそうです。
■布引大根 江河登志郎(えがわとしろう)さん 湖南町赤津字南町4171
S23.8.14生(63歳)
●現在は13軒の農家が高原で布引大根を生産していますが、江河さんは10アールの畑で年間約5トンの布引大根を出荷します。
●6月半ばに種を蒔き9月初めから10月の初めまで収穫をしますが、原発事故の関係で今年は作業が少し遅れているそうです。
●布引大根の味の特徴は何と言ってもそのみずみずしさ、水分たっぷりな大根はおろしに最適で、煮物にしても実が柔らかく口の中でとろけるような食感が楽しめます。
●昭和45年ごろに始まった布引高原の開墾、先々代からの努力が実を結び現在は広々とした高原の畑で、風力発電の風車を見上げながら美味しい大根が育っています。
●放射能は検知されていませんが、今年は首都圏への出荷は風評被害の影響で取りやめ、四季の里や愛情館など地元のみへの出荷となります。奥さんと二人三脚、収穫で大忙しの江河さんです。